私が出産のとりこになってしまったのは、自分自身の幸せな妊娠と出産体験からです。娘,息子ふたりともロンドンQueen Charlottes Hospitalのバースセンターで産みました。娘は、助産婦一人と夫の立ち合うなかプールの中に入って30分もしないうちにするっと滑り出てくれました。息子のお産の時は、娘も一緒に立ち合いながら5時間程の極自然なお産でした。いずれのお産も、内診をする必要もなく縫合もせず、ただ自然の流れにのりながら、大いなる力に完全に見も心も任せきった、すばらしいお産でした

出産は、女性の一生涯でもっとも印象深く創造的な出来事でしょう。私の2回の出産も、私の人生の中でこれ以上の至福を感じることはない心に残るものでした。産後直後、我が子を抱きしめた時の歓喜、どんなことがあってもこの子を守りたいという心の奥底から感じる母としての強さ、自分から湧き出るあふれんばかりの母性、大いなる愛に包みこまれるような安堵感と心地よさ、それらの気持ちは今でも私の心の奥深くに刻まれ、子育てをする過程の原点であり助けになっています。また、9ヶ月の妊娠期間中、私の意思に関わらず毎日すくすくと育っていく生命を体内に感じ、自己と宇宙の一体感を自然に気づくことができたのは、女性ならではのとても貴重なありがたい体験でした。

産むこと、生まれるということは宇宙の法則が絡み合っているので、すべて人の思い通りになるということはありませんが、私がすばらしい妊娠期とお産を迎えることができたのは、日々のヨーガの暮らしのおかげだと思いました。(詳しくは、ヨーガのページを見てください)そして自分が得た気付きを他の女性たちと共有することで、少しでも役に立つことができるのではと直感し、ヨーガ講師としてドゥーラとして女性をサポートするようになりました。

自然出産、水中出産の先駆者であり、数えきれないほどの自然なお産に立ち合っている産科医ミシェル オダン博士は、「女性は、出産を準備することはできない」と言います。言い換えると、太古から女性の身体は子どもを産む知恵を持ち具えているので、準備の必要はないということです。「大事なことは、妊娠中、自然に産む力が自分にあるという自信を持つこと、そして出産中、 子供を産むという本来の力を引き出せる体制を作ること」と強調します。

私も今まで100回近くのお産に立ち合って、オダン博士と同様、女性の生むという神秘的な力、赤ちゃんの生まれるという神聖なエネルギーを100%信頼しています。

ウパニシャッドのシャーンティ パータ(平和の詩説)の冒頭にある、宇宙創造の神秘が解かれた短い詩です。このウエッブの名前「Poona」はこの詩から引用しました。私の好きなマントラのひとつです。

poornamada, poornamidam
poornaat poornamudachyate
poornasya poornamaadaaya
poornameevaavashishyate

あれ (ブラーフマン) は完全で満たされています。
これ (私たち) も完全で満たされています。
完全なるものから創造された者は同じく完全です。
完全から完全なものが作られた後も、
完全は完全のままであり続けます。

女性は、自分の力を出しきったお産を通して、母になり母性が開花します。お産は女性の秘めた力を引き出す神聖な儀式ともいえるでしょう。どの女性も持ち備えている、Poorna =完全なる Matri =母/母性。やさしくって温かく、すべてを許し、包み込み、育む愛。ただ、なかなかそれに気づく事ができない女性のために眠っているものを引きしてあげたい。妊婦さんだれもが自信をもってお産をむかえて、自分らしい健やかで幸せなお産を体験してほしい。赤ちゃんが最高の状況で生まれて欲しいと思いながら、一人一人の女性の気持ちに寄り添ってお手伝いをしています。

女性の一番大切で,最も美しい時期に携うことができてとても幸せです。そして、今まで共にお産を歩ませて頂いた多くのお母さんたちに感謝の気持ちでいっぱいです。

 

三浦—マイナリ 順子 略歴 
鳥取県米子市出身。1988年より英国在住。小学6年生でロンドンに行く事を決め,外大卒業後その夢を実現する。ロンドンに暮らしはじめて美術に目覚め、サザビーズ、ニューアカデミーアートで2年間、西洋美術史を学びディプロマ取得。その直後、全く予測もしていなかったロンドン拠点のテレビ/映像制作/コーディネーション会社に就職が決まりメディアの世界に入る。4年後フリーランスとなり、同時に写真を学びBTECディプロマを取得。10年ほどファッション雑誌(Figaro,Vogue, an-an, Mr High fashon, 装苑、Men's nonno, Smart, Cutie, mcシスターなど)テレビ、広告等のコーディネーター、ライター、フォトグラファーとして幅広く活動する。ヨーロッパ、北欧、アフリカなど20カ国以上旅し、そして最後の一人旅で訪れたネパールで、真のヨーギと出会いホリスティックな伝統ヨーガを体験し、人生の転機を迎える。半年間ネパールに暮らし本格的にヨーガを修行し、さらにインドでインストラクターとしての資格も得る。 自分の出産のすばらしい体験を経て、乳幼児と妊産婦のヨーガの第一人者フランソワーズ バービラ フリードマン博士、自然出産/水中出産の先駆者、ミシェル オダン博士、 アクティブバース ムーブメントの創始者、ジャネット バラスカス女史から学び、2004年よりロンドンを拠点に女性のためのヨーガ講師、2010年よりドゥーラとして活動。Doula UK初の日本人ドゥーラ。薬膳インストラクターとしての資格も持ち、ベジタリアン料理のブログも開催中。 ネパールでは、ヨーギの夫とともに政府認定のヨガリトリートセンター「Sadhana Bhumi Himalaya For Life Research」を設立し指導にあたっている。厳しくもいつも見守ってくれる夫、母が与える以上の愛を常に送ってくれる娘と息子たちと共に、ロンドンの中心にいながら日々精進しシンプルなヨーガ生活を送っている。

 


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